雪崩が起きた県道の雪の撤去が終わり、通行する送迎バス =10日午前11時15分ごろ、福島市土湯温泉町
福島市土湯温泉町の2度の雪崩による通行止めを受け、野地温泉ホテルでは10日夜、連泊の客や従業員ら約50人が孤立している。ホテルには宿泊予定だった人からの問い合わせが相次ぎ、10日は70人分の宿泊がキャンセルとなった。
小倉健司社長(54)は「予約を断ることになってしまって心苦しい」と話した。一方、2度目の雪崩はチェックアウトした客が通行した直後に発生し「お客さまが巻き込まれなくて本当に良かった」と振り返った。付近では約30年前にも大規模な雪崩が発生したという。
2度目の雪崩発生直前に現場を通過した宿泊客たちは、シャトルバスで福島駅に送り届けられた。郡山市の会社員男性(46)は、午前7時ごろのホテルの館内放送で雪崩を知った。バスが出られるようになるまで部屋で待機するよう指示されたといい「驚いたが、ホテルの方が丁寧に対応してくれて、電気や水道などのライフラインも問題なく、少しほっとした」と話した。
雪崩の報道を受け、土湯温泉町のホテルや旅館では予約客からの問い合わせが相次いだ。
山水荘には、大雪や雪崩の影響などに関し約30件の問い合わせがあったが、安全が確保されていることを説明しキャンセルはなかったという。YUMORI ONSEN HOSTELでは、心配の声や1週間後に予約を控えている客からの営業の確認などが3件ほどあった。マネジャーの渡辺萌さん(34)は「(雪崩のあった)峠と町の中心部は離れていて、除雪車も毎日動いている。通常通り営業しているので安心してお越しいただきたい」と話した。
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